年齢を重ねるうち、多くの女性が突きあたる壁。だからこそ、新たな視点で挑戦したい !

日々スキンケアを丁寧に続けてきたのに「これまでのような効果を感じられなくなった」、「洗顔後やお風呂上りにすぐにつっぱるような乾燥を感じる」という肌の変化を感じることはありませんか？実はこれは多くの方が抱えている肌悩みのひとつです。
実際に、肌の変化を感じやすい40代女性に、「これまでのスキンケアでは物足りなく感じるようになってきた」意識について聞いたところ、60.6%の方が「当てはまる」と回答したという調査データもありました。この割合は、20代女性と比較して10%も高いことが確認されています。

エイジングケア研究に取り組む研究者として、また、同じ悩みに直面する一人の女性として、このような、年齢を重ねることによる肌の変化に真っ向から向き合う化粧品をつくりたいという思いを抱き、新たなスキンケア理論の開発に取りかかりました。

「肌の深部水分量の変化」という視点から、大人肌を分析

「年齢を重ねることによって、肌の変化を感じるということは、誰にでも起きる」――この、当たり前にも思える厳然たる事実の先にある、「なぜ？」を深掘りしました。それは、「肌変化の具体的な中身は何か？」を一つ一つ明確にしながら、丹念に紐解いていく長い道のりでした。
肌の変化を実感しやすい40代前後は、肌を構成する細胞の質が年齢とともに低下し、コラーゲンなどの減少によって肌密度が低くなり、弾力性も失われていくことは、すでにわかっていました。それに加えて、我々がこれまで肌の基礎研究で蓄積してきた多彩で膨大なデータとひとつひとつ照らし合わせた末に、注目したことがあります。
それが、「肌の深部水分量の変化」。肌のバリア機能を支える皮脂や細胞間脂質が減少することに加え、肌深部の水分量そのものが、加齢に伴い低下する、ということでした。

これらの変化により、単にうるおいを与えるだけでは、肌深部までうるおわせることができなくなります。そのため、大人女性は、乾燥など、さまざまな肌の変化をひしひしと感じるようになるのです。

加齢が引き起こす、“ないない尽くし”の悪循環の正体

この「肌の深部水分量の変化」には、多くの要因が絡み合って関与している点に着目しました。うるおいを肌に届ける水門のような役割を担う「アクアポリン」。肌の水分が逃げないように強固なバリアとなる「コーニファイドエンベロープ」。細胞間脂質と結びついて、蒸発しにくい性質を持つ「結合水」など。また、肌を構成するコラーゲンやエラスチンなどを作り出す線維芽細胞も関わりながら、それぞれがすこやかな肌にとって大切な役割を果たしています。

しかし、加齢により、これらの量の減少や質の低下が併発し、いわば、あれもこれも足りない“ないない尽くし”の状態に。すると、バリア機能の低下などで肌の水分量は減少し、更なるリスクを招き、いわば、負の相乗効果になってしまうのです。
このことから、年齢を重ねて感じる肌の変化には、肌にうるおいがしっかりとめぐり、すこやかに保たれる状態へと整えることが大事だとわかりました。我々は、この着眼点を、“肌の土台力”と名付けて、開発に着手しました。

「不足するものを、まとめて同時に補えないか？」という発想が、パワフルな突破口に !

“肌の土台力”を、大きく2つの側面に分けて考えることにしました。
ひとつは、肌のうるおいのめぐりに関わる力、もうひとつは、肌本来がもつ力を引き出し、すこやかな状態に立て直す力です。この2つの力はどちらか一方だけでは不十分で、両方がバランスよく働くことですこやかな肌へつながります。
肌のうるおいのめぐりには、前述の「アクアポリン」、「コーニファイドエンベロープ」、「結合水」が重要な役割を果たします。そこで、「アクアポリン」には「グリセリルグルコシド」、「コーニーファイドエンベロープ」には「セイヨウシロヤナギ樹皮エキス」、「結合水」には「アセチルヒアルロン酸Ｎａ」というように、目的を果たす成分を組み合わせることで、うるおいがめぐり、みずみずしい肌を目指すことができるのではないか？と考えました。
一方、肌をすこやかな状態に立て直すためには、そのもととなるコラーゲンやエラスチンを作り出す線維芽細胞の質も大切です。これまで我々がエイジングケア研究で培ってきた「エクソソーム」や「サーチュイン６」への独自の知見が、新処方を完成させる最後のパーツになりました。
なんとも欲張りなアプローチですが、この一気呵成に多角的に働きかける考え方こそ、大人肌への手応えにつながり、ひいては、自らすこやかな美しい肌を保つことができる底力になると確信しています。今回たどり着いたこのパワフルな新処方が、多くの大人女性に更なる価値をお届けしていけるよう、これからも研究を進めていきます。